1.背景
ある日会社を歩いていると、NTT製主装置αZX-ME-<1>が落ちていました。遊んでみました。

■ 小言と、(大変不本意ながら書かなければいけない、本編よりも長い)注意事項
NTTに電話をして「合法的に主装置で遊びますから、工事マニュアルをください」と言ったら「欲しい場合は地域の工事会社(コムシス・ミライト・エクシオ)の下請になってください」と断られてしまいました。
富士通など、日本の役所気質なメーカーはコマンドマニュアルをくれない傾向にあります。しかし一方で、YAMAHAやNECの様に心の広い会社もあります。
それぞれの人に様々な考えがあるでしょうが、私はJTCのこうした鎖国主義的な態度が我が国の科学を発展させると全く思いません。そこで、私はうっかり手が滑って筆を取ってしまったのです。これは「まったくひどいインターネット」に書かれた落書きに過ぎず、単に好奇心で遊んだ結果について述べている記事です。他企業の傘に守られたビジネスを邪魔する意図は全くありません。
ちなみに、こういう記事を書くにあたり、「工事担任者不在の無資格工事」について気にされる方がいるかなと思いまして、予め総合通信基盤局の電気通信技術システム課という部署へ事前に電話で確認しました。国の見解は以下①~③です。
① 工事担任者の資格についてはNTTが民営化する際に内部でやっていた工事担当者をそのまま法制度に起こしたものである。
② 電気通信事業法第71条の立法背景には、例えば資格を有しない人が電話線の工事をやって、MDF部のヒューズを切ってしまうという事があれば社会的に混乱が起きてしまうことから、こうした無資格工事を規制するという趣旨がある。
③ 光ファイバやLANケーブル、電話線など、既に成端されたケーブルを挿しこむ場合は電気通信事業法第71条の資格を要しない。主装置等の設置にあって、NTT側設備等でワンテンブロック等へ電話線を活線状態で設置する工事をする場合には本資格を要する一方で、成端されたケーブル等を差し込むだけの状態であると言える場合にあっては、自ら工事をしても電気通信事業法違反とならない。
したがって本件記事は合法になされたものであり、違法行為を助長する意図は全く無いです。この話を某地方通信局の役人にしましたら「じゃあ工事担任者資格って何なんですかね」と言われました。本質的にNTT東西の工事を受発注する人以外にとって工事担任者資格はただの飾りです。市中のビジネスホン事業者や電電公社の役人にはそれが分からんのです。
2.具体的方法
まず、主装置の設定画面へは下図の方法によってアクセスします。

先行文献(アーカイブ1、2、3、4)によると、「Webでの設定ではすべての項目を設定できません」との事なのですが、αZXの場合は留守番電話の機能ボタン(SVK)などの細かい設定を除いてはWebから出来ます。基本はWebからの設定で問題ないです。
続いてαZXの設定に必要な基礎知識です。基本的には先行文献に書かれている通りにやればいいのですが、現代の若い人たちには少し分かりづらい点があります。以下2枚の資料にまとめておきました。

本記事の最後に細部がボケていないPDF版をアップしておきます

3.おまけ資料
・細部がボケていないPDF資料
・とても役に立った先行文献(アーカイブ1、2、3、4)
・調べているうちに古い先行文献も見つけた
・細かい設定や用語についてはNTTの公式マニュアル(機器ごとに数種類かある)が役立った